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若女<  節木増ふしきぞう  >万媚

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品位と知性、華やかさ、物寂しさなど、複雑な表情を湛えた若い女性。 檜の節からヤニが鼻筋の左側ににじみ出て、そのまま有名になる。
ヤニ後は写さなかった。

本面は室町時代の作で宝生宗家に伝来。伝増阿弥作・重要文化財(美術品)。
 観世流では同様の面を「若女」と呼んでいる。

211 x 137 x 70


============================  彩 色 過 程  ============================

塗 り
下塗り
上塗り
 #60のペーパーで磨き下塗り状態にした  まずは上塗り用の  にかわ液 を作る。

 水干顔料の淡白茶、和黄土、朱土をほんの少しとアワビ粉末を胡粉に混ぜて上塗り液を作り塗りつける。 はじめの3回は平筆で塗り次の3回はパフで叩きつけ、スチールタワシで研ぎ出し後やや粗い刷毛で2回塗り最後に1回パフで叩きつけた

彩色調整
色つけ
研ぎ出し
  ヤシャブシの古色液をかなり薄めにして3回パフで叩きつけた。
 顎のラインと髪の毛のラインへ向かっては徐々に濃い目になるよう数回着色。
 スチールタワシで研ぎ出し。次に古色液をさらに薄め2回たたきつけ研ぎ出しをした。

 上塗の地色に黄、赤が入っておりヤシャブシの古色だけでこれ以上の着色は必要ないと判断。

毛描き-1
 中央から額に2本。こめかみの上部に3本。こめかみから下は3本で1本は太い。 

毛描き-2
 眉をパフを丸め薄墨をたたき研ぎだす。目の輪郭を描き、歯を黒く塗った。  目の中心へ向かって細い線を入れ唇を朱墨で塗った。
あとは髪の毛を塗りつぶし、剥がしをして古色を打ち完成。


以前の面