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百年ももとせにあまる老爺。
色は黒うて左右の均衡を欠き、開いた口にわずか2,3本の歯、
ゆがみがひどく、もはや人間離れし貝のような印象を与える。

狂言共同社 蔵を参考

190 X 150 X 84



============================  制 作 過 程  ============================

準  備
写真から面輪郭型と縦中心型を推測でイメージ図を作る

初  期  彫 り


荒彫り
 両端の不要部分をはずしノコとノミで裏側から面型を彫り出す。
 丸ノミで大雑把に裏を彫り込んだ。  ノコと平ノミでイメージを浮かべながら彫りはじめる。

中 間  彫 り
-1-
-2-
-3-
 全体の不要部分をザクッと削り大まかな位置取りをする。  徐々に位置づけをはっきりしていく。  目、鼻、口の周りを彫り進める。
写真とイメージ図を眺めそれぞれの位置づけをし感覚を見ながら少しずつ削り出す。

木彫り完成

型 紙 作 り
 縦型は推測で作った型紙から彫りながら修正。3〜7o前後が変更となった箇所がある。
 面型、横型、目の縦型と合わせ全部で16種類を作った。
 型紙を作りながら各所で自然なラインへと微調整削りもした。

彩  色
木地磨き
下塗り
上塗り
 木地を#40のペーパーで磨く。  下塗り後#60のペーパーで磨く。  下塗り時の60%に薄めた膠で胡粉に黄土、和黄土、朱土、アワビ粉を混ぜ溶く。 刷毛で3回塗り、パフで4回たたき塗りした。

彩  色
古色打ち
研ぎ出し
彩色調整
 ヤシャブシの古色を3回打ち付けた。  スチールタワシで研ぎ出す。  全体に古色を打ち込み髭、髪部に墨を叩きつけ研ぎ出す。