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学術調査 in New Zealand 2006
(副題:あ・ダッチョ〜は実在した)


ニュージランドに到着
 真冬の日本から、一晩にして真夏のNZへ降り立った、ワテは「チームわがまま」の2人を引き連れて、 まずレンタカーを借りた。

 世界的に絶滅したと信じられている、あの巨鳥、 「モア」の発見に全力を注がなければならない。
 ♪なんてったって、アイドル〜♪、ちゃうちゃう、ユネスコからの依頼なんやからねぇ〜。 ご存知のとおり、
「あ・ダッチョウ」、別名モアは高さ4m、体重230kgであったそうな。

 しかし、こんなことに全く興味を示さない凡人2人を連れた旅のため、とりあえず、 パラグライダーの話に当分の間、没入することとする。
 人生焦っては、世紀の発見なぞ出来ないのである。

 まず最初に、NZに渡る前にチェックしておいた、 オークランド市内にあるパラグライダースクールを訪問することにした。
 パラスクールはすぐに発見したものの、事務所には誰もいないし、 地図で見当を付けてKarioitahiの海岸(フライトエリア)に直接向かう。

 右に見えるのが延々と続くKarioitahiのリッジ  手前が、元サーファーのオジャマビン、奥がワテ
 現場にたどり着いてみると、確かに、海岸のリッジは延々(35キロ)と続いているが、 見える範囲の高さは20〜30メートルで迫力は無く、 おまけに風はクロスで、飛ぶことを諦めて帰えることにした。

 その夜は小さな田舎町ワイウクの古いホテルに宿泊、夕食は昼食の残り物で中国系のテイクアウトで済ますが、 その量は半端ではなく、1人前が3人前分と言ったところで、一同びっくり仰天!  腹いっぱい食って飲んだ後で、下のパブに降りて軽く一杯やったが、 さびれた街で、おじいちゃんとおばあちゃんばっか! おもろないんで、明日に備えて寝ることにした。

飛ぶ前の準備行動
 翌日、再度その海岸に行ってみたが、フライヤーは誰もいないし、 南風のサイドなのでここで飛ぶことをいよいよ諦めて、最初の目的地であるネイピアに向かうこととした。
 移動の途中に立ち寄った、観光地タウポは湖に囲まれた綺麗なリゾート地で、 自然環境が良く、アウトドア・アクティビィティや住むには最高の場所。
 当日は、ボートレースが開催されており、上空にはヘリは飛び回り、スカイダイビング、水上飛行機、 パラセールとやりたい放題で、湖周辺は大変な盛り上がりであった。
 それらを満喫しながら、目的地のネイピアに車を走らせるが、延々と牧草地や丘陵が続き、 日本では見慣れない景色が続く。  やっとのことで、夕方、と言っても明るさは真昼間、ネイピアに到着すると、 海岸で飛んでいるパラを発見した。

 しかし、NZでの登録も済ませていなかったので、インフォメーションセンターに行って、 パラエリアを教えてもらいヘイスティングスに向かった。  迷いながらも最終的に、ヘイスティングスと云うかハブロックノースの山頂、 海抜399mのテマタピークに立つことができた。




右がTO(離陸)場所 矢印の延長上がTO →

 そこからは、360°の眺望で、最高の環境、海が見える東方面が断崖絶壁となっており、 海からの風を受けてリッジソワリングができることは容易に理解できた。



 ハングのランチャー台も発見したが、今は使用されておらず、鉄柵を越えると殆んど立錐の余地も無いところ。
 エ〜こんなところで機体の立ち上げ失敗したら、大怪我では済まんわな〜、 死ぬでぇ〜 と言うのが「チームわがまま」の正直な感想。
 いよいよ例の断崖から飛ぶ朝になって、失敗の許されないテイクオフの準備として、 立ち上げの練習をしておくことにした。

 参考に言いますが、ネイピアはテイッシュで「ネピア」ってありまっしゃろ〜、 そのネーミングはこの町の名前からとったもの(ネイピアで、パルプの輸出港です・・・)。

 幸いなことに、パラの愛好者には信じられないくらいの環境で、 モーテルの前が何キロも海岸に沿って続く芝生広場、風は弱かったが練習をすることができた。
 その足で、インフォに行ってネイピアの唯一のパラスクール、 「エア・プレイ」にコンタクトをお願いすることにしました。

 そこの校長は、今日は子守で家を離れられないと言ったそうやけど、 インフォのおばちゃんも遥々遠くから来た謎の東洋人を気の毒に思ったのか、 粘り強く交渉してくれたお陰で、奴はわざわざ迎えに来てくれました。
 その男前は、バリー・セイヤ、今日は子守で飛びには付き合えないそうやけど、 とりあえず、ついて来いと言うので、彼のピックアップトラックについて南へ向かって走り出した。
 結局、昨日確認に登った、テマタピークまで登り詰め、テイクオフ、ランディングやその他、 エリアの情報を教わった。
 しかし、どう考えてもテイクオフが危険やと思うけど、彼は何も問題は無い、過去に事故も無いと言うばかり。
   今までに何人か死んだんちゃう? と聞くけど、No! ほんまかいな・・・おまけに、 今の風は問題が無いから、飛べるで〜と言う。

 後から、別人に聞いたけど、パラでの死人は無いそうやけど、 昨年、カナダの若者がハングでテイクオフを失敗して死んだそうです。 やっぱり な・・・ 

サ〜 飛ぶぞと意気込むが
 遠くに青く見えるのは海
 山頂から景色を眺めていると、ウルトラライトプレーンが下のほうから飛んできて、 壮大なリッジにS字を書きながら段々高度を稼いでいく。
 バリー曰く、彼は熟練のパイロットで、かつ、パラもうまいんやって。 途中でエンジンを止めてサーマルソワリングを試みるが、どこにもサーマルは無い様子、 彼は30分程度でRDしました。

 いたずらに時間も過ぎるし、フェンスを越えて再度風のご機嫌を探るが、風は順風、 強さもこの崖から出るには強いほうがエエんで良好、断崖で無かったらなんの問題も無いけど・・・
 で、誰から飛ぶのってバリーが言うんで、しゃ〜ないからほならワテがいこうか、 と言って横の空き地で、もう一度ラインチェックをすることにした。

 機体を広げると、金髪のお姉ちゃんが寄ってきて、飛ぶの?って聞くから、  そ〜やで 飛ぶまでに何分くらいかかる? 何で? 飛ぶとこ見たいねん!  すぐやで、5分くらいかな? てな訳で、セットアップを終えてTOに行こうとすると、  オジャマビンが先に行ってしまった。

 あ、あのねぇ〜、流石、チームわがまま、自分の思うがままに動きます。
 彼は急坂にパラを広げて、ラインを慎重にチェック、やっぱ緊張のご様子、 後ろを振り向くが、そこは奈落の底、強めの風の中、少しライザーを引いただけであっという間に機体が広がって、 見事にテイクオフ!

 TOはアウトルック(展望台)となっているため、一般の観光客が大勢いて て、突然空中に浮いた謎の東洋人を見て、口笛と歓声を上げてくれました。

サ〜 こんどこそ飛ぶぞ
 次、ワテ、オジャマビンうまくTOしよったなぁ〜ぶつぶつ、後ろを見ると断崖絶壁、 あのね〜命のやりとりセクションやんか、
 ちょん、ちょんとライザーを引くとキャノピーにあっという間に風をはらみ、 フェンスギリギリまで強い風に持っていかれたとたん、少しフロントが走ったが、 「想定内」と云うとこで、あっという間に空中の人。
             
     振り向い下の草が強い風に煽られているのがわかりますぅ〜?

 順調に絶壁に沿ってソワリングを楽しんでいると、 山頂にいたバリーが無線でトップランするんやったらど〜のこ〜のと言うのを聞いて、 オジャマビンがチャレンジを始めた。

 山頂に駐車場があるくらいRDスペースはあるが、断崖の反対側のスペースはなだらかに落ち込んでおり、 崖から少しでも入るとローターサイドであることは容易に知れる。

 そんな中、オジャマビンはアタック、あ〜あっ、入りすぎた、ローターや!  本人は機体を左に振って逃げようとするが、バリーがこっち(右)にこいと手招きをしているようで、 そらぁ〜危ないで、機体潰れるで〜の世界!
 ワテが背中を見せている最中に奴は降りた(落ちた?)んで、 内容はコメントできませんが、目撃者によると、危なかったそ〜です。

 一方、ワテはというと、尾根先を少し回りこんで入るとローターサイドで、 一気に高度を落としてしまい、40分で敢え無くランディングしてしまいました。

ニッポンとNZの友好
 写真の下のほうに写っているのが「あんよ」
 RDで機体を畳んでいると、先ほどのウルトラライトのパイロットが帰ってきてご挨拶、
 あんた、パラもうまいんやって? とワテ、 うん、長くやってる。  初めてのエリア? そ〜やねん、ナイスやったろ〜、そ〜やね〜 名前はショーン、 挨拶程度やったけど、旗坊が十数年前に一緒に飛んでいた、ショーン・ギルバートやったかも知れません。

 そうしていると、遥か遠くに見えるTOでブルーの機体が立ち上がるのを見ましたが、 左翼がぱっと上がって失敗、え〜危ないやんか、遠く離れていても分かります。
 再度上げるが、また同じ、あかんあかん、 ノーコンや止めたほうがええ・・・命のスペアは用意してまへんがな・・・
 その後は立ち上げないんで一安心、無線を入れると怪鳥が、失敗したんで休憩中、と返事をしてきました。

   暫くすると見慣れない機体がTO、十数分するとすぐに降りてきて、ワテの頭上を通り過ぎる時、 パイロットが手を振ってくれたが、タンデムだと言うこと以外は何も分からなかった。
 200mくらい先にランディングしたが、無視して木陰でゆっくりしていると、 パイロットがこっちに来いと言う。

 あのね〜こんな厳しい日差しの中で何もさえぎるものが無いのに、 行きたくはないんやけど、ニッポンとNZの友好のために行くことにしました。
 なんや、バリーかいな、あんた今日子守りや云うてたやん、というと、 黙ってニコニコしてたが、パッセンジャーが可愛いブロンドなんで、山頂でタンデムの了解をしたようです。

 その後、バリーと別れて、休憩をかねてヘイステングスで中華のテイクアウトへ、 その後、安全なエリアを探しにオーシャンビーチに向かう。

帽子は取らせない
バリーに大体の位置を聞いていたので、探求率の高い我々は一発で現地を確認、 取り合えず怪鳥を飛ばして自信を回復させることにしました。
 彼は、今度はうまくTOしたが、ぶっ飛びで、次にワテ、またまたぶっ飛び、 お邪魔氏が車の面倒を見てくれることとなりました。
オーシャンビーチで飛ぶワテ
 その足で、再度テマタピークへ移動、時間は午後5時やけど、真昼間、 まず怪鳥をサポートして飛ばすこととし、ワテは車の担当になった。

 午前中より安定した風で、条件は良さそう、怪鳥はやっぱ緊張気味!  ええからゆっくり風を見てTOして頂戴、安全第一やけんねぇ〜!  今度はうまく機体が上がる、よっしゃ、で空の人、すぐにトップアウト、 すぐにお邪魔が続く。風が安定していてすっごく楽しそ〜、ワテも飛びたい、でも、車があるし〜

 諦めて二人の飛びを見ていると、さっきのショーンが上がってきた。 飛ばへんの?って聞かれて、車があるしと云うと、トップランしたらええやん、 あのね〜ワテはランディングが苦手やねん。
 そのショーンが、ちょっとついて来てと云うんで、ついて行くと、 断崖に沿って走鉄柵の1m手前に高さ50センチの木の切り株がありました。

 ここにランディングしたら、100ドルくれるそうな、誰が払うのって聞くと、 オイラが払うやって、ほんまかいな・・・ 
 しかし、その直後、彼は信じられないパフォーマンスを見せてくれました。  彼のTOを手伝おうと機体を広げようとすると、触わらんとって、と言って、 ばっとほり投げて、ばっと機体を頭上に上げたかと思うと、 抜群のコントロールでキャノピーを安定させたかと思うと、あっという間に飛んでいってしまいました。
 ついでに言うと、彼は裸足でっせ・・・出っ歯(歯出し)ではありません。

 日本に帰ってから聞くと、彼は1995年に九州で開催された、 パラグライダーの世界戦にNZ代表で出ていたそうです。
 彼は、フェンスぎりぎりに強めの風の中自由自在に飛び回り、 強い風に流されてローターサイドに入ったと思ったら、完璧なコントロールで機体の潰れは一切無し。
 先ほど彼が言ってた、切り株へのランディングを果敢にアタック、 断崖ぎりぎりで目の高さにホバリング、足はタッチするもののRDできず。
 また帰って来て、再アタック、今度も来るが自動車が邪魔になる、ぎりぎりに交わしながら、 目の前でホバリング状態を続ける。

 右の兄ちゃんがショーン、見てのとおり裸足!

 うまく、ピンスポットRDできず、ワテの帽子を取りに来るとこ!
 身体はフェンスより低いので、機体だけ先に走ると、とんでもないことになるが、 よっぽど自信があるのか、ピンポイントを狙い続ける。
 4回目のアタックで、切り株にランディングしたが、風に煽られて尻餅をついてしまった。 100ドルは払えまへんな〜と言うと、再度TO、またやって来てアタック、
 今度もフェンスより身体が低いので危ないと思っていたら、機体が前に走り出して、 あ〜危ない、と思ったら、フェンスとハーネスの間隔2〜3センチで、崖の向こうへ飛んでいってしまいました。

 更に、突然、日陰ができたかと思うと、ワテの後ろに近づいてきて、 ピンポイントランディングに再々再度アタック、殆んどランディングしそうやけど無理みたい。
 目の前でホバリングする彼と目が合ったとたん、うまくいかないのが悔しいのか、 鳶のように襲ってきてワテの帽子を鷲づかみにしようとしたが、とっさ にしゃがんで、難を逃れました。あっかんべ〜したけど・・・ 意味分かるんかいな?
 この日は何事も無く、十分にパラを楽しんだ。

ついでのゴルフ
 翌日、せっかくNZに来たんやから、 ゴルフをしようということになり、バリーに電話をして待ち合わせ時間を遅くしてもらうことにした。
 モーテルから車で20分のところにある、ゴルフランズ(9ホール)に行き、 1人が初心者だったので、ドライビングレンジで軽く練習、その後、実践・・・結果は聞かんといて・・



 ナイス、ちょっと!


 翌朝、昨日ゴルフの面白さが分かった我々は、今日もゴルフ。



 その後、近くの国立水族園へ、そろそろパラの時間帯と言うことで、テマタピークに行くが、風強し・・・  そのまま、オーシャンビーチへ、しかし、風が強いんで、今日はあかんな・・と言うと、 オジャマビンが、海風の強いんは知れとるんや、え〜無理やって、大丈夫、大丈夫やって! てな会話で、 結局、丘に登ることとなった。
 気が付いたら、何故かワテもパラを持って来ていました。

 念のために言いますが、オジャマビンは若かりし頃、サーファーで、ブイブイ鳴らしていたそうですが、 今はすっかり頭も薄くなりました。

 小高い丘からビーチを見ると、時々強い風が入ってきます・・・あかんで〜 ・・・ 大丈夫やって!  無理せんとこ〜や! わしが失敗したら止めた らええやん てな訳で、止めるワテの意見を無視して、TOの準備に入ってしまいました。

 慎重にラインをチェックしたいけど、風が強くて機体も完全に広げられないような状況。  風を読みながら、ちょっとライザーを引いたとたん、キャノピーはノーコンで本人を引きづりながら、 大暴れ・・・だ・か・ら・云うたやろ〜
 これですっかり意気消沈したオジャマビンは、 キャイン、キャインと虚しく機体を丸めながら転がるように丘を後にしました。

ホースライディング
 次の日は、小雨が降っていて、パラ愛好者には受難と思うでしょうが、 連日の猛暑に我々にとっては、恵の雨となりました。
 小雨と言えどもパラは無理なので、今日は移動日とし、また、移動途中のタウポで休憩。 その頃は天気も回復して、また、きつい日差しが帰った来ました。  昼ごはんには、タイフード。

 その後、インフォに行って馬に乗りたいんやけど、 エエとこ紹介してくれる? で、車で30分のところにある、牧場に行きました。


  初めてのホースライディング
  あ〜こわかった・・・


 牧場に着くと誰もいないのでウロウロしていると、馬小屋から女子高生位のティーンエイジャーが2人でてきて、 彼女たちが引率してくれることが分かりました。
 見てくれは悪くは無いけど、性格がブスやって、全く商売っケもありません。 そ〜言ったら、インフォで他のところを紹介してくれましたが、時間が合わずにここにしました。

 ワテ以外は経験者やけど、ワテは全くの素人、馬を近くで見ることも久しぶり。 跨ると怖いがね〜、馬が歩くときは問題なし、パカパカ状態で、これ以上早くなったら落ちそう〜、 馬も走りたいみたいで、主人を無視して、 パカ〜ン、パカ〜ン、パカ〜ンと駆け足状態になると、も〜耐えれません。
 歯綱をいっぱいに引いて止めるんやけど、止まった馬は後ろをギロッと見て、 ブルルル、ブルルルと怒ったような目を見せられたのには、すんまへん!  悪気があって手綱を強く引いたんちゃうんやから、あんたが走るからやねんと言たけど、 理解していない様子。 正直、はよ〜帰りたい。


「あ・ダッチョ〜」は逃げた
 永らく本題から逸れておりましたが、ここからが本文でございます。 パチパチパチ・・・
 出来の悪い2人を撒いて、日程的に厳しい中で、モアの発見、捕獲に精を出さないと、 ユネスコに申し訳ない。
 慣れない馬の背中に揺られて、3日間が過ぎた頃、薄暗い森林に迷い込みました。

   早くから食料も底を付き、精神的にも植村直己状態、このまま、日本の財産であるワテが、 NZの奥深い森の中で死ぬんかな?と思うようになりました。

 しかし、ここで死んでは犬死、科学誌ネーチャへの投稿も約束している関係上、絶対に死ぬ訳にはいかん。
 気力を振り絞って、8日目の夕方、朦朧としながら、巨大なパインツリーが林立する森を通り過ぎたとたん、 今まで見たことも無い巨大生物が、“253m”向こうで、むしゃむしゃと葉っぱを食っていました。
 あまりにも突然現れたので、ワテはびっくり仰天! こんなに早く発見できるとは!

 ところが、奴もすぐにワテに気が付いて、奴はもっとびっくり仰天! 奴は泡を食ってワテの方に向かってきました。
 な、な、なんでやね〜ん!!! 奴とワテの距離は253m、それをたった5歩で突っ込んで来たかと思うと、 ワテをショベルカーみたいな大きな足で掴もうと飛び掛ってきました。

 奴より何百倍も頭のよいワテは、卓越した運動神経を活かして、とっさに身をかわして難を逃れましたが、 気が付くと、ワテの愛馬はあえなく奴の餌食となっていました。

 馬から振り落とされ振り向きざまに、「あっかんべ〜」をしましたが、 意味分かっとんかいなぁ〜 奴は思わぬ強敵に我を忘れ、 一目散に真っ暗な森に転がり込むように消えてしまいました。
 幻の「あ・ダッチョ〜」は確かに存在しました。ワテが見たんやから、間違いおまへん!

 しかし、最近物忘れが激しいのと時々、白昼夢を見たりするので、今となっては、 その信憑性に自信が持てないことを、併せて報告します。 “今朝、なに食ったかなぁ〜”

 本来、生け捕りにする予定であったものの、奴は「想定外」の動きをしたため、 縄を編んでいるうちに逃げ去りました。
 なんと言う、情けない奴! このため、生け捕りは失敗、 ワテは世界的な名声と自然科学部門のノーベル賞を棒に振ることとなりました。
 まぁ〜名誉と金には全く興味を示さないワテは、この様な状況にもかかわらず、  たった1枚の写真を撮ることに成功しました。


 日本に帰ってすぐ、現像に出しましたが、目の前に迫った巨鳥を撮影したため、 ネガは真っ黒であったことを報告いたします。

  でも、じぃ〜と見るとハッキリ写っています。

執筆の終わりに


 スカイタワーから見るオークランドの町
突然、窓の外に「人」が落ちていきます。 最初は自殺者かな?と思ったが、ロープがついていて、バンジージャンプをしていました。
  (落差(らくさ)200m、思ったより、ラクサ?なんちゃって・・・)


 てな訳で、日程的に話が合わないとか、歩数がど〜のこ〜のとか、 細かいことはこの際、議論の外に置いときましょう。

 信用はしないとは思いますが、水泳でオリンピックに出ることを秘かに目標にしていたワテは、 何故か、神鉄スイミングでさえ最下位、一向に芽の出ない事に失望しました。

 しかし、そこは男一匹、死んでたまるか、ここで一発奮起し、 探検家への転向を考慮している今日この頃でございます。
 それらの体験談を執筆して、至ってまじめに、 ノンフィクション作家、芥川賞、悪くても直木賞(どっちがエエんか知らんけど) 作家を目指すこととしました。

 と、言うことで、よくもまぁ〜皆さん、ここまでまじめに読まれましたねぇ〜。 よっぽど暇なんでしょうか? 

        同情を申し上げたいと思います。

   突然、話は終わりますが、また来年、乞うご期待        全編終了
              Feb 2006by マストン ザ ミロシェビッチ

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